《後編》小中学生ママの憧れ、渡辺満里奈さんに聞く「子どもには生きる力を」

2人の子どもを育てながら、テレビ・ラジオ・雑誌など多方面で活躍する渡辺満里奈さん。前編の「新聞」とのかかわり方に引き続き、後編は子育てと、それにまつわる新聞の活用法についてお聞きしました。


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「どう思う?」と子どもの話に耳を傾ける


── 2人のお子さんは新聞に触れていますか?

なかなかみんなで新聞を囲んでというわけにはいきませんが、長男が小学生の時に小学生新聞を取っていて、好んで読んでいました。記事の書き写しなんかもしていましたね。


── 新聞の記事が話題になることもありましたか?

記事の背景などを説明するときに私の話が長くなってしまうのが反省です。子どもが嫌がるんですよね。一つの記事が話題になったときには、なるべく「どう思う?」と息子の話に耳を傾けるようにしています。政治やトランプ前大統領についてだったり、Black Lives Matter運動についてだったり、日ごろからちょこちょこ話すようにしています。そこから私も多くのことを得ますね。



子どもには生きる力を


── 親子で新聞の記事について話し合われながらお互いに学ぶなんて素敵ですね! 子育てで大事にされていることについて教えてください。

もちろん勉強も大切ですが、それよりも生きる力を身につけてほしいと思っています。そのために論理的な思考を育んであげたいですね。どうやったら難関を突破できるか、状況を打破できるかを考えることはとても大切です。


── 生きる力を大切にされているんですね。

細かいことですが、シャンプーを使い終わったら最後の人がボトルを詰め替えるとか、トイレットペーパーがなくなったら補充をするとか…そういうことも含め、すべてを親がやってしまっては考える力は身につかないと思います。


── まずは身近なことから? 

自分のことは自分でできるように、というのは大切にしています。食べるものを自分で作ったり、どのようにしてできるかを知ったり…、すべて経験だと思います。それと、失敗からも学べるようにしてあげたいです。ものが割れたら怒るのではなく、形があるものだから割れるのはしょうがないねと伝え、大事なのはそのあと、どう処理をするかだということを教える。そういう経験を通して、自分のことは自分でできるようになってほしいと願っています。


── ついつい、割れると怒ってしまいそうです。

失敗しても次にどうしたらいいか考えられなかったら、これから生きていけないと思うんです。子どもたちが大きくなる頃には、人手を必要とするものはますます減って、仕事も少なくなっているでしょうから。そのとき、自分は何ができるか、何をしたらいいかって考えられなければやっていけない。だから、子どもには身近なことから考える力をつけさせていきたいです。



情報を理解する力、リテラシーを身につける


── 生きる力をつけるのに、新聞は役立ちますか?

そうですね。生きる力を身につけるには、世の中がどう流れているか、情報をどう取捨選択をすればいいか知ることがとても大切だと思います。ツイッターやSNSで流れてきたことについて、「これってこうなんでしょ?」って子どもは簡単に言ってきます。「なんでそう思うの?」って聞くと、自分の考えではなくて人の考えを言う。ものすごくダイレクトにそれだけを信じてしまうというか、まるで自分の考えみたいに言ってしまうことがあって。でも、それはすごく危険ですよね。


── ネット情報とのつき合い方は考えさせられますね。

SNSやスマホを禁止するわけではありませんが、情報の取捨選択の仕方は学ばないといけません。リテラシーがないと、ネットっていろいろなものに目くらましをされると思うので。

だから、子どもたちには自分の見たいものだけを見るのではなく、新聞を読んで冷静な判断ができるようになってほしいと思います。洪水のようにあふれる情報に溺れないで、冷静に論理的に考えられる力を身につけてほしいですね。



知るのは楽しい。受けてきたものを若い人に返したい


── 子育てについて伺ってきました。今後の満里奈さんご自身についてお聞かせください。

どうやって終い支度をしていこうかと、そんなことばっかり考えていて(笑)。健康に30年生きるとして、どうやって生きていこうか、と。

何がやりたいかって言われたら、私今のお仕事を15歳から始めて、30年以上やらせていただいたりするので、私が本当に周りの人たちに大切にしてもらったように若い人になにか恩返しをできたらいいなって思います。自分の経験したことを返していくというのを終い支度の30年の間にできたらいいなって思います。


── 受けてきたものを次の世代につなぐということですね?

多かれ少なかれこの1年で生活が激変したことによっていろいろな人が自分の生き方を見つめなおしたかもしれない。私も自分に何ができるのかなと考えました。そうした時に、今になって学んだり、いろいろなことを知ったりというのが楽しくって。新聞を読むこともそうなんですけど、また何かを学びなおしたりするのもいいなと思ったり、自分が受けてきたものを若い人に返して還元できたりすればいいなと漠然とは考えたりします。


── 夫の名倉潤さんとも将来のお話しをされたりしますか?

ニュースとかを見て、普通のたわいないことは話します。けんかになってもいやなので、あまり深くは話さないかな(笑)。でも、こんなふうに暮らそうかみたいな話はします。


── 最後に新聞にあまり触れる機会のない方へメッセージをお願いします。

興味のあるところから入っていくのがおすすめです。新聞は、難しい記事ばかりではなく、意外といろいろな記事が載っていますから自分の生活に根付いているものだし、つながっているものだと思います。自分と関係のない遠いものでは決してありません。

私も20代のころに父親に新聞を読めと言われてもピンとこなかったように、子どもたちも今は新聞の大切さがわからないかもしれません。でも、あのとき言っていたことはこういうことだったのか、といつか気づくときがくるかもしれないので、引き続きわが家は新聞を読む姿を子どもに見せていきたいと思っています。昔のように、家に普通に新聞があるのってとても大切だと私は思います。


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